Sydney, 2008年9月18日, AEST (ABN Newswire) - 米国市場と米国中央銀行による国際保険企業 American International Group (AIG) の救済からのプラス先導に関わらず、昨日のオーストラリア株式市場は低めで取引を終えた。ウォール街は昨夜、米国連邦準備銀行が AIG を倒産の危機から救済するために850億米ドルの融資を行うと発表した後、4%超下落した。
アナリストと投資家たちは、次はどの企業が苦境に陥るかにという不安を募らせている。米国の投資銀行 Lehman Brothers の破産申請、ライバル企業 Merrill Lynch の売却そして AIG の財政的生存可能性に対する不安により、今週の国際市場は混乱している。
S&P/オーストラリア証券取引所200銘柄の基準指数は28.6ポイント・0.6%下落し4,722.2、全株価指数は30.1ポイント・0.63%下落し4,769.7であった。
午前6時59分、シドニー先物為替の9月株価指数先物契約は、153ポイント下落し4,578であった。
今日のオーストラリアドルは、13ヶ月間での最低水準を記録したあと、1米セント安で取引を開始した。AEST7時のオーストラリアドルは、昨日の終値0.8011/15米ドルから下落し、0.7904/11米ドルで取引された。
米国金融部門での危機拡大に対する恐怖が、投資家たちを株式から飛び出させ有形資産へ導いたため、石油価格は反発し、1バレルあたり6米ドル上昇した。10月納品の軽質スイート原油はニューヨーク商品取引所において水曜日、6.01米ドル・6.59%上昇し、1バレル97.16米ドルとなった。
注目の経済事象と数値
金融システムにおける銀行の信用を安定させるため、世界中の中央銀行は今週、何十億もの資金を金融システムに注入した。オーストラリア準備銀行 ( RBA ) もまた、信用を創出し、金融システムの基幹を形成する各銀行が安定した融資を実行できるよう、金融システムに42億8,500万豪ドルを注入した。米国が昨日世界最大の保険会社 American International Group を救済したことを受けて、 RBA の Glenn Stevens 総裁はオーストラリアは他と比べて準備が進んでいると語った。
最新のオーストラリア不動産動向調査によると、シドニーの住宅不動産が初めに回復しそうではあるが、オーストラリアの大都市における不動産市場はまだ底に達してはいない。ほとんどの大都市における不動産部門は、2010年に底に達すると見られている。
オーストラリア統計局の水曜日の発表によると、オーストラリアの国際商品輸入の合計額は、7月の修正された196億300万豪ドルから、8月は184億5,500万豪ドルとなった。予備的な分析が国際収支ベースでの商品輸入は7月と8月の間の季節調整済み係数で3%下落したことを示したと、オーストラリア統計局は語った。その月の最大の下落は燃料で、25%下落した。
企業合併・買収ニュース
SEEK (ASX:SEK) は雇用関連ウェブサイト Catho Online と Manager Online のオーナーである Brasil Online の株式30%を取得する予定である。 SEEK はその株式に対し6,750万米ドルを投資し、役員会にも参加する予定である。また Seek は、マレーシア上場の雇用関連サイトプロバイダ JobStreet Corporation Berhad (KUL:JOBS) に対し1,930万豪ドルを支払い、株式10%を取得した。その企業は東南アジア全域で求人ウェブサイトを提供している。
中国の石油・金属グループ CITIC Resources (HKG:1205) は、市場の状況が改善されれば、同社が保有するオーストラリア企業 Macarthur Coal (ASX:MCC) の株式を売却する予定であると、 CITIC は水曜日に発表した。 CITIC は Macarthur 株の保有割合を7月に20.39%へ引き上げ、最大株主となった。この売却が行われると、 Arcelor Mittal (NYSE:MT) や Posco (SEO:005490) といった他の大株主が買収入札を始める可能性が出てくる。
Babcock & Brown (ASX:BNB) は、同社保有の石油・ガスグループ Coogee Resources (ASX:CGR) 株式37%を売却する交渉を進めていると考えられている。強い石油精製と合わせて保有の価値は高まったが、 Goldman Sachs JBWere は昨日、石油の短期予測を引き下げた。
重要企業ニュース
新興ガス生産業者 Molopo Australia Ltd (ASX:MPO) は、同社の活動拡大を反映する年間の小損失を報告し、迅速にキャッシュフローを創出するプロジェクトの探索を続ける。 Molopo は、前同期における純損失460万豪ドルから拡大した2007/08会計年度の税処理後損失890万豪ドルを報告した。
Queensland Gas Company (ASX:QGC) は、80億ドルの液化天然ガス開発計画に必要なガス埋蔵量を上方修正した。同社は、国内戦略ではガス火力発電所を中心とし、国際戦略に向けてはイギリスの BG Group と the Queensland Curtis LNG プロジェクトとともに取組みを進めていた。
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